古巣のつどい

【電気系】電気工学科 1966(S30)年卒「GM会」 (昭和41年電気工学科卒業有志) 開催報告

 昭和41年(1966年)3月、同志社大学工学部電気工学科を卒業したその日に、卒業証書を持ったまま、夕方から京都三条河原町の老舗旅館「いろは館」に男ばかり20人ほどが集まり一緒に一夜を明かしました。もう48年前のこととなります。どういういきさつで、誰が音頭を取って、どういう名目で集まったのかはメンバーの誰も覚えていませんが、それが「GM会」の始まりでありました。多分、ごく自然に日ごろ気の合った連中が集まり、そういう流れになったように思います。そして翌朝、まだ酒臭いメンバーは、皆ちりちりばらばらに去っていきました。そしてメンバーがまた再会するのは20年後でした。

 電気工学部電気研究会や岳稜会や、更には麻雀や旅行やゼミや下宿先やその他の趣味などなどの縁で結ばれた仲間だったと思います。試験の時にお互いの下宿先とかで徹夜で助け合ったという思い出はありますが、なにか特別に学業・学問で結ばれたという記憶はありません。特に目的も無く、会長がいるわけでもなく、気の置けない仲間が集まった一種の私的な同窓会と言っていいだろうと思います。GMというのはGreat Menの略のつもりで付けました。これにはいろんな意味があると思いますが、メンバー各自が好きなように理解すればいいだろうと考えていました。いまやメンバーは71歳前後です。そういう年齢ですからすでに二人の物故者を出していますし、さらには、連絡の取れない者も一人います。

 当初のメンバーを並べますと;岡本朋英、村上圭史、小川悦正、堀江弘宣(以上、電材:谷口研)、石丸勝久、羽藤雅康、寺村治熙、時岡昭三(以上、電力:富永研)、吉田真明、洞武夫(以上、気回:岩本研)、衛藤政幸(音響:斉藤卜部研)、坂本敬夫、新川昭正、平野進(以上、子回:小川研)、伊藤建夫、中桐有道(以上、応電:元木研)です。

 洞君と新川君が亡くなり、坂本君とは連絡が取れなくなりました。新川君はANAのパイロット、その後教官を経て70歳まで現役で働き、昨年5月の京都でのGM会には病を押して元気な姿を見せましたが、10月に亡くなり、今年5月の東京でのGM会には奥様にも参加していただき、彼の偲ぶ会も兼ねました。新川君も喜んでくれたと思います。

 卒業当時は、これから長い洋々たる人生が始まると思いましたが、48年たって、だんだん平均寿命に近くなってきました。あと何年続くかというところです。16名で始まったGM会も今は13名です。そして最近では、夫婦同伴での会合出席者も出てきました。

 GM会は熱心に毎年集まったわけでもありませんし、その時々の幹事の気の向くままに集まって来ました。現在のメンバーは、西は福岡県、東は東京都、でもほとんどは関西に住んでいます。会の開催地はほとんどが京都、そして岐阜、神戸、熱海、東京でもやってきました。京都で開催の時はいつも懐かしい同志社キャンパスを散策しました。

メンバーの記憶を収集して、この会合の歴史を並べます。

第 1回 1966(S41)年   3月下旬  京都「いろは館」(卒業式当日)

第 2回 1985(S60)年   2月17日  京都河道屋 養老

第 3回 1988(H 元)年  2月21日  京都河道屋

第 4回 1991(H 3)年  2月23日  岐阜長良川ホテル 

第 5回 1995(H 7)年  2月18日  京都かに家(阪神淡路大震災)

第 6回 1997(H 9)年  4月26日  京都がんこ(姫野さん参加)

第 7回 2000(H12)年  11月11日  京都ホテル

第 8回 2003(H15)年  6月15日  京都京浜作 

第 9回 2005(H17)年  5月28日  岐阜ルネッサンスホテル(鵜飼見学、)

第10回 2007(H19)年  10月21日   大津琵琶湖ホテル

第11回 2009(H21)年   9月 6日   神戸TRUSTYホテル

第12回 2011(H23)年  10月16日   熱海「伊藤園」ホテル熱海館<45周年記念>

第13回 2013(H25)年  5月26日  京都「いろは館」(第一回会合した旅館に再集合)

第14回 2014(H26)年  5月25日  ローズホテル横浜宿泊

第15回 2015(H27)年  11月     京都(予定)

第16回 2016(H28)年        海外?  <50周年記念>

 卒業式当日に第一回会合を持ち、その後、個々の交流はあったようですが、20年間、皆さん社会的基盤を築きあげるために同窓会への関心など持つ余裕はなかったのでしょう。第2回目の会合は皆が40歳を過ぎた頃でした。その後は、数年に一回の割合で、最近では1~2年に一回、今後は毎年と考えています。昨年の第13回目の会合は、卒業式の日に集まったあの懐かしい京都三条河原町「いろは館」で宿泊宴会という思いが多く集まり、それを実現しました。そして翌日は出町柳まで電車で移動し、徒歩で同志社へ、さらに法科大学院寒梅館でフランス料理の昼食後解散しました。

 今年の5月は、横浜中華街で宿泊宴会、翌日は“はとバス”観光を利用して、スカイツリーに上り、浅草界隈で昼食・散策し、隅田川を下って日の出桟橋へ、そして東京駅で解散しました。関西在住連中もスカイツリーに上れるなら東京でもよいとなったわけです。

 それぞれのメンバーにも他の同志社関連の集まりはあると思いますが、この大学時代のGM会は全く気さくに参加できるので有難いです。メンバー全員はこの空気のような会合が好きです。久しぶりに会っても何ら気負わないし、分かれるときも「じゃぁまた」である。気楽にこうやっていつまで会えるのであろうかと思うとなかなかいいものです。

 GM会の皆さんは、それぞれのメンバーの人生をお互いに豊かにしていくものを分け合っているように思います。人数的にも10数人は何をするにしてもやりやすい。奥方同伴のムードが高まって、何といい会なのだろうと思ってしまいます。無意味な会でもいい、特に何らかの目的が無くてもいい、ただ、学生時代の縁で20代から70代まで、半世紀にわたって続き、こうやって集まり、そしていつかは自然消滅する運命にあります。GM会の男が全員寿命尽きても寿命の長い奥方同士が会を引き継ぐかもしれません。そしてGM会もGW会、Great Womenとなっているかもしれません。そんな会ですが、最後の一人は誰だろう?不徳かもしれませんが、考えるだけでも楽しいです。

以上

中桐 有道(090-1540-5235,yiu31010@nifty.com) 記